Leçon 3L’Union européenne et sa politique linguistique
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テキスト
聞いてみよう
読んでみよう
Chaque citoyen doit apprendre deux langues étrangères en plus de sa langue maternelle.
市民はみな母語のほかに2つの外国語を学習しなければなりません。
L'apprentissage de la première langue étrangère commence à l'école élémentaire.
1つ目の外国語学習は小学校から始まります。
発音と綴り字
綴り字「母音字+n(m)」の発音
さあ,発音と綴り字のコーナーです。今回は,綴り字「母音字+nまたは m の読み方」です。
Check
母音字+ n または m の読み方
ルール 4:綴り字 「母音字+ n または m」は鼻母音になる。
この課では特に[ε̃],[ɑ̃]の発音と綴り字の関係について勉強しましょう。
Check
i+n(m),y+n(m)の読み方
ルール4-1:綴り字 in,im,yn,ym,ain,aim,ein は[ε̃]と発音する。
Check
a+n(m),e+n(m)の読み方
ルール4-2:綴り字 an,am,en,em は [ɑ̃]と発音する。
Comment
[ε̃]と発音される綴り字には,i または y が入っているのが特徴です。
鼻母音の発音の仕方
それでは,綴り字の読み方を練習するまえに,鼻母音の発音の仕方を復習しておきましょう。
鼻母音というのは,口だけではなくて鼻のほうにも息を送ってだす音でしたね。そして,発音するときのコツは覚えていますか?
Point
鼻母音を発音するときのコツ
1)下あごを動かさないようにして発音する。
2)口だけではなくて鼻のほうにも,息を十分に送って響かせる。
Comment
下あごを動かすと,鼻母音ではなくて日本語の音になってしまいます。
たとえば,案[アン], ご飯[ゴハン]。
a+n(m),e+n(m)の発音:[ɑ̃]
[ε̃]と[ɑ̃]の音は似た音ですが,明確に区別して発音することが大切です。
[ɑ̃]は口を縦長に開ける感じで,舌の先は歯の裏から離して,口の奥の方で音を出すようにして発音します。
ジャン=フランソワの唇の形をよく見て,練習しましょう。
つづいて,この音のはいっている単語を発音してみましょう。
綴り字もよくみましょう。
encourager | apprentissage | langue | vivant |
奨励する | 学習 | 言語 | 生きている |
さあ,問題です。
次の単語をまず読んでみましょう。その後で,ジャン=フランソワの発音を聞いて正しいかどうかを確かめてみましょう。
chambre | étranger | ensemble | élémentaire |
部屋 | 外国の | 一緒に | 初歩の |
i + n (m) , y + n (m) の発音[ε̃]
[ε̃]は口を横長に開けるかんじで,舌の先は下の歯にくっつけて,口の前のほうで音をだすようにして発音します。
では,ジャン=フランソワの唇の形をよく見て,練習しましょう。
Comment
[ε̃]と発音される綴り字には,i または y が入っているのが特徴です。
今度は,この音のはいっている単語を発音してみましょう。綴り字もよくみましょう。
médecin | vin | sympathique | simple |
医者 | ワイン | 感じのいい | 簡素な |
今度は,綴り字 ai + n (m) ,ei + n (m) を発音しましょう。同じように[ε̃]と発音します。
châtain | bain | faim | dessein |
栗色 | 風呂 | 空腹 | 意図 |
最後に,綴り字 ien,yen を発音してみましょう。今度は[jε̃]と発音します。
citoyen | ancien | musicien | Parisien |
市民 | 古い | 音楽家 | パリの人 |
文法
それでは,文法の勉強を始めましょう。
さあ,Leçon 3 のメニューを見てください.
Leçon 3のメニュー
Comment
今回の文法項目のなかでは,「1. 所有形容詞」が重要だよ。所有形容詞をマスターするには,Leçon 1で出てきた「名詞の性と数」をしっかり理解している必要があるんだ。大丈夫かな?
Check
今からみなさんがマスターしようとしているのは 1. 所有形容詞です。
Comment
英語の my,your,his,her などにあたる表現だけれど,後に来る名詞の性・数に応じて形が変化するから,気をつけてね。
1. 所有形容詞
…apprendre deux langues étrangères en plus de sa langue maternelle.
sa は英語の his とか her に相当する所有形容詞だよ。用法は英語と違っているので注意!
所有形容詞の形
「私の」「あなたの」「彼の」などの所有をあらわす形容詞について見てみましょう。
所有される対象 | |||||
+男性単数名詞 | +女性単数名詞 | +複数名詞 | 英語 | ||
所有者 | je | mon | ma | mes | my |
---|---|---|---|---|---|
tu | ton | ta | tes | your | |
il / elle | son | sa | ses | his / her | |
nous | notre | nos | our | ||
vous | votre | vos | your | ||
ils / elles | leur | leurs | their |
所有形容詞の使い方
Point
どの所有形容詞を使うかは,所有者の人称と数,所有される対象の性と数によって決定されます。たとえば,「私の」,「私たちの」と言いたいときは?
Check
「私の」,「私たちの」
所有される対象 | ||||
男性単数名詞 | 女性単数名詞 | 複数名詞 | ||
所有者単数 | mon livre 私の本 |
ma table 私の机 |
mes livres 私の本 |
mes tables 私の机 |
所有者複数 | notre livre 私たちの本 |
notre table 私たちの机 |
nos livres 私たちの本 |
nos tables 私たちの机 |
mon amie は間違い?
Point
既にみたように,所有形容詞は,所有者の性に一致するのではなくて,所有される対象の性に一致します。
ということは mon amie で使われている mon を使うのは男性の単数名詞に対してですね。ところが amie は「女性の友達」です。
これはどうしたことでしょうか?実は,これは「所有形容詞は所有される対象の性に一致する」という規則の例外なのです。
つまり,ma,ta,sa は母音字または無音の h の前では,mon, ton, son となる。という例外的な規則が適用されています。
.所有形容詞の使い方
「きみの」「あなたの」などと言いたいときには,どのように言えばいいのでしょうか?
Check
「きみの」「あなたの」「きみたちの」「あなたがたの」
所有される対象 | ||||
男性単数名詞 | 女性単数名詞 | 複数名詞 | ||
所有者単数 | ton livre きみの本 |
ta table きみの机 |
tes livres きみの本 |
tes tables きみの机 |
所有者複数 | votre livre あなたがたの本 |
votre table あなたがたの机 |
vos livres あなたがたの本 |
vos tables あなたがたの机 |
ton とvotre の意味は?
Check
ton とvotre の使い分け
主語として使われる tu・vous と同じような違いがあります。
所有者が単数の場合は,親しい間柄の人には ton・ta・tes を,あまり親しくない人には votre・vos を使います。
所有者が複数の場合は,親しさに関係なくいつも votre・vos を使います。
Check
votre と vos の意味は?
主語として使われる vous と同じですが,単数(「 あなたの」)の意味でも,複数(「あなたがたの」「きみたちの」の意味でも使われます。
所有形容詞の使い方
「彼(女)の」,「彼(女)らの」と言いたいときには,どのように言えばいいのでしょうか?
Check
「彼(女)の」,「彼(女)らの」
所有される対象 | ||||
男性単数名詞 | 女性単数名詞 | 複数名詞 | ||
所有者単数 | son livre 彼(女)の本 |
sa table 彼(女)の机 |
ses livres 彼(女)の本 |
ses tables 彼(女)の机 |
所有者複数 | leur livre 彼らの本 彼女らの本 |
leur table 彼らの机 彼女らの机 |
leurs livres 彼らの本 彼女らの本 |
leurs tables 彼らの机 彼女らの机 |
Check
所有形容詞は,所有者の性に一致するのではなくて,所有される対象の性に一致します。ですから,所有者が3人称単数の場合に用いる son, sa は his, her の区別をあらわしているのではなくて,男性単数名詞にはson を,女性単数名詞には sa をつけます。
son mari (男性単数名詞) | sa femme (女性単数名詞) |
her husband | his wife |
彼女の夫 | 彼の妻 |
所有形容詞の形
所有形容詞をもう一度すべて発音して頭の中を整理しましょう。
所有される対象 | |||||
+男性単数名詞 | +女性単数名詞 | +複数名詞 | 英語 | ||
所有者 | je | mon | ma | mes | my |
---|---|---|---|---|---|
tu | ton | ta | tes | your | |
il / elle | son | sa | ses | his / her | |
nous | notre | nos | our | ||
vous | votre | vos | your | ||
ils / elles | leur | leurs | their |
Point
規則性があるのに気づいたかな?
所有者が単数で,所有されるものが男性単数の名詞の場合は -on,女性単数名詞の場合は -a,複数名詞の場合は,-es になっているね。
また,「私の」は m-,「きみの」は t-,「彼の・彼女の」は s- になっているよね。
2. 前置詞と定冠詞の縮約
再び,Leçon 3 のメニューを見てください。
Leçon 3のメニュー
Check
今からみなさんがマスターしようとしているのは 2. 前置詞と定冠詞の縮約です。
Comment
前置詞 à , de と定冠詞が並ぶと2つが合体して1つになることがあるんだよ。
L'Union européenne encourage l'apprentissage des langues vivantes.
des は de と les が合体したものです。他のラテン系の言語でも同じように合体するよ。
前置詞 と定冠詞の縮約
前置詞の à と de は,その後に定冠詞の le または les がくると,定冠詞と合体します。
この現象を「前置詞と定冠詞の縮約」と呼んでいます。
Check
前置詞 àと定冠詞の縮約
à+le café → au café
à+les cafés → aux cafés
Comment
二つが近づくと,ついくっついてしまいます。私たちの世の中にもこんな現象がありますね。まず,「定冠詞」と「名詞の性」を復習しておきましょう。→ Leçon 1-1, 1-2
前置詞 à と定冠詞の縮約
Point
1)à の後に定冠詞の le または les がくると,二つは必ず合体してそれぞれ au,aux になる。
Check
前置詞 à と定冠詞の縮約
à + le → au
à + les → aux
Comment
必ず合体をするということは,à le とか à les のような組み合わせは,実際に使われているフランス語には存在しないということだね。それと,au と aux の発音は,まったく同じだよ。
Check
à の意味は?
前置詞 à は,「・・・に,・・・で」という意味でおもに時間や場所をあらわすときに用いられます。英語の to とか at の用法に似ています。
Check
à la,à l' は変化しない!
縮約がおこるのは,à の後に定冠詞の le,les がくるときだけです。
定冠詞の la, l' がくるときには合体しません。
à la maison
à l'appartement
Check
前置詞 deと定冠詞の縮約
de+le cinéma → du cinéma
de+les cinémas → des cinémas
Point
2) de の後に定冠詞の le または les がくると,二つは必ず合体してそれぞれ du,des になる。
Check
前置詞 deと定冠詞の縮約
de + le → du
de + les → des
Comment
du [dy],[y] の発音は,[ウ] の唇で [イ] の音を出すんだよ。それと,de と les の縮約した des は不定冠詞複数と同じ形をしているから,混同しないようにね。
Check
de の意味は?
前置詞 de は,「・・・の,・・・から」という意味で用いられます。英語の of とか from の用法に似ています。
Check
de la, de l' は変化しない!
縮約がおこるのは,de の後に定冠詞の le,les がくるときだけです。
定冠詞の la,l' がくるときには合体しません。
de la maison
de l’appartement
3. devoir の直説法現在
再び,Leçon 3 のメニューを見てください。
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今からみなさんがマスターしようとしているのは 3. devoir の直説法現在です。
Comment
動詞 devoir は英語の must にあたる動詞だよ。
Chaque citoyen doit apprendre deux langues étrangères en plus de sa langue maternelle.
doit は 動詞 devoir の活用したもので,devoir +不定詞で「~しなければならない」「~する必要がある」という意味になります。英語の must に似ているね。
Check
動詞 devoir の活用
je dois | tu dois | il(elle) doit |
nous devons | vous devez | ils(elles) doivent |
Point
単数人称(je, tu, il / elle)の活用語尾は,おおざっぱにいうと二種類あります。-e -es -e 型と -s -s -t 型です。-e -es -e 型はおもに -er 規則動詞です。それ以外の動詞はおもに -s -s -t 型です。devoirは -s -s -t 型です。複数人称(nous, vous, ils / elles)の活用語尾は一種類しかありません。例外はありますが,-ons -ez -ent です。
文法 / 自律学習コーナー
1.所有形容詞(つづき)
ここからは自律学習のコーナーです。
再び Leçon 3 のメニューを見て下さい。
Leçon 3のメニュー
Check
今からみなさんがマスターしようとしているのは1. 所有形容詞(つづき)です。
まず,モデルのあとについて発音して,次の単語を覚えましょう。
les parents 両親 |
le père 父 |
la mère 母 |
les grands-parents 祖父母 |
le grand-père 祖父 |
la grand-mère 祖母 |
l'enfant 子供 |
le fils 息子 |
la fille 娘 |
2. 形容詞の性と数(2)
再び,Leçon 3 のメニューを見てください。
Leçon 3のメニュー
Check
今からみなさんがマスターしようとしているのは 2. 形容詞の性と数(2)です。
Comment
形容詞の女性形をつくる原則は「男性形+e」だったよね。でも例外もあるんだ。
Check
いろいろな女性形
男性形 → 女性形 | 例 | |
1) | -e → そのまま | jeune → jeune |
2) | -er → -ère -et → -ète |
léger → légère complet → complète |
3) | -eux → -euse | heureux → heureuse |
4) 語尾の子音字を重ねるもの |
-el → -elle -en → -enne -on → -onne |
naturel → naturelle ancien → ancienne bon → bonne |
Check
不規則な女性形を持つ形容詞
次のように不規則な女性形を持つ形容詞もあります。
blanc → blanche (白い)
frais → fraîche(冷たい,新鮮な)
faux → fausse (間違った)
long → longue (長い)
先生,質問!
語尾が -et の形容詞も -ette になるのですか?
Comment
なる場合もありますが,そうでない場合もあります。
語尾が -et の場合
1) | -ette: | net | - | nette | (はっきりした) |
2) | -ète: | complet | - | complète | (完全な) |
concret | concrète | (具体的な) | |||
discret | discrète | (控えめな) | |||
inquiet | inquiète | (心配している) | |||
secret | secrète | (秘密の) |
Comment
というわけで,語尾が -et の場合の女性形は,-ète となることのほうが多いようだね。
先生,質問!
不規則な女性形を持つ形容詞は4つしかないのですか?
Comment
残念ながら,実はそうではないんだ。先に見た4つの不規則な女性形を持つ形容詞も含めて,もう少し覚えておくといいですね。
blanc - blanche(白い) | franc - franche (率直な) |
sec - sèche(乾いた) | frais - fraîche (新鮮な) |
public - publique(公の) | grec - grecque (ギリシアの) |
faux - fausse(まちがった) | roux - rousse (赤茶色の) |
doux - douce (あまい) | |
long - longue(長い) | attentif - attentive(注意深い) |
vif - vive(生き生きした) | sportif - sportive(スポーツ好きな) |
3. 否定文(2)
再び,Leçon 3 のメニューを見てください。
Leçon 3のメニュー
Check
今からみなさんがマスターしようとしているのは 3. 否定文(2)です。
Comment
否定文をつくる原則は「ne+動詞+pas」だったよね。でも違う形もあるんだよ。
いろいろな否定文
pas のかわりに,plus,jamais, personne, rien が用いられることもあります。
Check
1) ne… plus | → 「もう・・・ない」 |
2) ne…jamais | → 「決して・・・ない」 |
3) ne…personne | → 「誰も・・・ない」 |
4) ne…rien | → 「何も・・・ない」 |
5) ne…ni A ni B | → 「A も B も・・・ない」 |
6) ne…que | → 「・・・しか・・・ない」 |
Check
Elle n'est plus étudiante.
彼女はもう学生ではありません。
Il ne danse jamais.
彼は決してダンスをしません。
Nous n'aimons personne.
私たちは誰も好きではありません。
Je ne mange rien.
私は何も食べません。
Je ne suis ni étudiant ni professeur.
私は学生でも教師でもありません。
Je n'aime que le cinéma.
私は映画しか好きではありません。
Check
plus,jamais,personne,rien を用いたならば,pas を入れないように注意しましょう。
× Nous n'aimons pas personne. | → ○ Nous n'aimons personne. |
× Je ne mange pas rien. | → ○ Je ne mange rien. |
いろいろな否定文
「AもBも・・・ない」(neither A nor B)と言いたいときには ne…ni A ni B の構文を用います。
Check
Je ne suis ni étudiant ni professeur.
訳:私は学生でも教師でもありません。
ne…que は「・・・しか・・・ない」という意味になります。
Check
Je n'aime que le cinéma.
訳:私は映画しか好きではありません。
Exercice Synthétique
モデルの発音を聞いて,次の表現を発音してみましょう。
mince ほっそりとした |
gros(se) 太った |
rond(e) 小太りの |
costaud がっしりした |
brun(e) 褐色の(黒い)髪の |
blond(e) 金髪の |
châtain 栗色の髪の |
|
avoir les cheveux noirs (bruns) 黒い髪をしている |
avoir les cheveux longs / courts 長い(短い)髪をしている |
Exercice Synthétique
イラストを見て,モデルにならって質問に答えましょう。
Modèle : Laure, comment est votre sœur ?
— Ma sœur ? Elle est belle et mince.
1) Comment est votre père ?
2) Comment est votre mère ?
Comment
鼻母音は日本語にはほとんどない音(本[ホン]の[オン]は鼻母音)ですが,発音するのは簡単だよ。