1.最上級 (1)

1) 形容詞の最上級

今度は,英語の最上級と異なるところを見てみましょう。いったいどこが違っているのでしょうか?

(b)英語と異なるところ

まず,名詞を修飾する形容詞の位置について復習しておきましょう。

名詞につく形容詞の位置

フランス語の形容詞は名詞を修飾する場合,ふつうその名詞の後ろに置きます。

フランス語の形容詞の位置
 
原則: 名詞 形容詞
   
(une) fille   blonde
  女の子   金髪の

このような「名詞+形容詞」の場合は,最上級を作るための表現「定冠詞+ plus」「定冠詞+ moins」はどこにつければいいのだろうね?

形容詞の中には,名詞の前に置かれたり,後ろに置かれたりするものもありますが,次の形容詞は必ず名詞の後ろに置かれます。

必ず名詞の後ろに置かれる形容詞
 

1)色・形・国籍・宗教をあらわす形容詞

une maison blanche 白い家 
une table ronde 丸いテーブル 
un avion français フランスの飛行機

必ず名詞の後ろに置かれる形容詞
 

2)形容詞的に用いられた過去分詞 

une histoire compliquée 複雑な

本当に,2)のような「名詞+形容詞」の場合,いったいどうやって最上級を作るんだろうね?

ただし,次のような日常よく使われて,話し手の主観的評価をあらわす短い形容詞は,ふつう名詞の前に置きます。

名詞の前に置かれる形容詞
形容詞  
petit 小さい, grand 大きい  
bon よい, mauvais 悪い + 名詞  
beau 美しい, joli きれいな  
jeune 若い, vieux 年とった etc.  

 

  形容詞 名詞
   
(une) jolie   fille
  きれいな   女の子 

フランス語の大部分の形容詞は名詞の後に置かれ,前に置かれる形容詞は例外で数も少ないので,まずは上の表にある前に置かれる形容詞を覚えてしまうのがいいよ。