1. 直説法半過去
1.2 半過去の用法
今度は,どんなときに半過去を使うのか見てみましょう。ひとことで言うと,半過去を用いるのは次のような場合です。
半過去の用法 | |
半過去の用法: |
現在から過去を見ているのではなくて,視点を過去に移しているというのは,カメラを被写体に近づけてアップで撮っているのをイメージするとわかりやすいね。被写体に接近していると,被写体のその時の状態や動作しか見えないよね。つまり,状態や動作のスタート点やゴールは見えなくて,常に継続中,進行中の状態や動作しか見ていないということになるね。 |
半過去の用法:4つの用法
半過去の用法は次の4つに分けることができます。
半過去の4つの用法 | |
1)過去の状態 |
それでは,4つの用法を具体的に見てみましょう。
最初は,「過去の状態」を表す用法です。
1)過去の状態 | |
1) 過去の状態「〜 であった」 |
この例では,視点を「彼らが知り合ったとき」に移しています。そして,そのときには,彼らはまだ学生生活を送っているところだったと言っているのです。英語だと普通の過去形を使うところだね。 |
半過去の用法,2つ目は,「過去の動作」を進行中のものとしてあらわす用法です。
2)過去の進行中の動作 | |
2)過去の進行中の動作「〜 しているところだった」 |
この例では,視点を「私がジャンと出会ったとき」に移しています。そして,そのときには,彼はアンヌと散歩しているところだったと言っているのです。英語だと過去進行形を使うところだね。 |
半過去の用法,3つ目は「過去の習慣」をあらわす用法です。
3)過去の習慣 | |||||
3)過去の習慣「〜 したものだ」
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この例では,視点を「彼が学生だった頃」に移しています。そして,その頃,彼はアンヌとよく散歩したと言っているのです。英語だと「used to+不定詞」の構文を使うところだよね。1),2)の例とはちょっと違っていますが,「学生だった頃」には「アンヌと散歩すること」は繰り返しおこなわれていて,やはり未完了な行為です。 |
半過去の用法,4つ目は過去における現在(時制の一致)をあらわす用法です。
4)過去における現在(時制の一致) | |||||
4)過去における現在(時制の一致)
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彼女が私に実際に言ったのは,Chantal veut te voir.「シャンタルがあなたに会いたがっているよ」です。 |