何に一致するのか?
代名動詞の過去分詞の一致について,これまで助動詞が être の場合を見てきましたが,今度は助動詞が avoir の場合を見てみましょう。
目的語代名詞の位置
助動詞が avoir の場合,過去分詞は目的語に一致するのですが,一致するかどうかは目的語の位置と関係しています。複合過去形の文中での目的語代名詞の位置について見ておきましょう。
現在形の文中では,目的語代名詞は動詞の前に置きましたね。複合過去形の文中では,目的語の代名詞はどこに置けばいいのでしょうか?複合過去形の文中では,目的語の代名詞は,助動詞 avoir の前に置きます。
目的語代名詞+ avoir +過去分詞
- Tu as déjà visité la tour Eiffel ?
もうエッフェル塔は訪れましたか?
- Oui, je l’ai visitée il y a deux ans.
ええ,そこは2年前に訪れました。
Tu ne m'as pas oubliée, j'espère.
私のことを忘れていないでしょうね。
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「avoir +過去分詞」の過去分詞が一致する場合 |
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過去分詞が一致するのは,次の二つの条件が満たされたとき:
1)目的語が直接目的語である。
2)目的語が過去分詞の前にある。
すなわち,直接目的語が過去分詞の前にあれば,その直接目的語の性・数と一致する。
- Tu as déjà visité la tour Eiffel ?
- Oui, je l’ai visitée il y a deux ans.
訳:もうエッフェル塔は訪れましたか?
ええ,そこは2年前に訪れました。 |
間接目的語の場合は一致しない。
一致がおこるのは,直接目的語の場合だけ,間接目的語ならば一致しません。
Il m’a trompée.
彼は私を裏切った(浮気をした)。
m’(me) は,直接目的語 → 過去分詞は一致する。
Il m’a donné une rose.
彼は私にバラを一本くれた。
m’(me) は,間接目的語 → 過去分詞は一致しない。
間接目的語の場合は,たとえ過去分詞の前にあっても一致がおこらないので,要注意!
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直接目的語が過去分詞の後にある場合は一致しない。
上の例では,l’ は la tour Eiffel の代わりをする代名詞 la のエリズィオンしたものです。この文では,過去分詞 visité の前に直接目的語 la があるので,一致して過去分詞は visitée になるんだよ。次の例では,直接目的語 la tour Eiffel は過去分詞の後にあるので一致はおこりません。
J'ai visité la tour Eiffel il y a deux ans.
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