2. 直接目的語の働きをする人称代名詞

le, la, les で置き換えることができるのは,固有名詞か定名詞句。でも,置き換える名詞句が不定名詞句か定名詞句かは,あくまでも代名詞に置き換える文中で判断する。このことを具体的に見てみましょう。

 

例3.

Il a des lettres à écrire.

彼は手紙を書かなければならない。

 

という文の後に,「彼はそれを明日書くでしょう」とフランス語で言いたいとき,どのように言ったらいいのか?順を追って考えてみましょう。

ステップ1
Q. 目的語は名詞のままで次に続く文を作ったら,どうなるか?
 

A. Il va écrire les lettres demain.
  彼はその手紙を明日書くでしょう。

ステップ2
Q. les lettres は,定名詞句ですね。では,直接目的語か間接目的語か?
 

A. les lettres と動詞(écrire)のあいだには前置詞の à はないから, les lettres は直接目的語ですね.

ステップ3
Q. les lettres をどの直接目的の働きをする代名詞で置き換えるか?
 

A. les lettres は定名詞句で,三人称の複数ですから,les で置き換えますね。

ステップ4
Q. les を文中のどこに置くか?不定詞がある場合は,不定詞の前だったよね。

A. 目的語の働きをする代名詞は動詞の前,この場合は不定詞 écrire の前に置きます。

 Il va les écrire demain.
彼はそれを明日書くでしょう。

確認練習:L12-2-3