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- ドイツの住まい
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ドイツの住まいも場所によって様々です。都市部ではマンションやアパートが多く、郊外では一軒家やテラスハウスが主流です。学生にとっては学生寮が一般的ですが、マンションなどで部屋を仲間同士で分け合い、キッチンやバストイレを共有する共同住宅(WG:Wohngemeinschaft)もあります。ドイツ人は住まいに関しては日本よりもエネルギーをかけます。内装や庭作りは、たいてい自分自身で週末を何回も使って作業をします。また町や地区によって建築条例や協定もあり、住宅地の景観を配慮し、伝統的なものを残すように工夫されています。この条例や協定は、屋根の傾斜や色、門から玄関までの距離、壁の厚さなど細部にわたり決められています。それによって街中の景観ばかりではなく、住宅地の景観も守られています。最近では各家庭のソーラーパネルや地区ごとにある風力発電の設備が目立ちます。
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- マイスターのものづくり
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ドイツは昔から職人制度が発達していて、今でもその制度の多くは守られています。職人、すなわちマイスターは、多種多様の分野にわたっていました。しかし最近では、EU統合や失業者の増加、またマイスターの称号を取るための金銭的な負担から分野が減らされ、現在では41業種に絞られています。それでもドイツのものづくりは世界的に評価が高く、特許数でも米国に次ぐ世界第2位となっています。
マイスターは手工業マイスターと工業マイスターに大きく分けられています。靴職人や精肉職人などが手工業マイスターで、独立していることが多いのですが、工業マイスターは生産企業などに雇われていることが多いのです。マイスターの称号を得るには、まずは職業学校に進み基礎学力を身につけ、次に現場で3年実習をつんだ後、商工会議所での試験に臨みます。合格すると、マイスター学校への入学資格を得られ、その後国家試験に合格してはじめてマイスターの称号が与えられます。