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- ドイツ人の旅行事情
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ベルリンは1800年代から戦前まで、ドイツの政治経済、文化芸術の中心で、世界的にも屈指の大都市でした。しかし戦後分断され、西ドイツの政治経済の機能は、首都ボンを中心として各地に分散されていました。その後、1989年11月9日ベルリンの壁が崩壊し、翌年10月3日にドイツ再統一が果たされました。今ではほとんど東側と西側での格差を感じませんが、以前は東欧と西欧の社会体制が全く異なり、国民生活にも歴然の違いが存在したのです。その象徴がベルリンの壁でした。西ベルリンは東ドイツ内に孤島のように存在し、周囲はほとんど壁で囲まれていました。西ドイツ領内から東ドイツへ行くには、検問がとても厳しく、強制両替で東ドイツマルクに交換し、手荷物検査では西側の雑誌や新聞などの情報源は没収され、自動車は車体の裏側まで厳しくチェックされました。
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- ドイツの鉄道
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ドイツ人の移動手段の多くは自動車ですが、自動車移動に対抗して鉄道会社は、様々な割引切符を提供しています。ですが、自動車での移動を鉄道に振りかえるほどには至っていません。しかし鉄道網も国内ばかりではなくヨーロッパ全土を網羅し、日本の新幹線並みの早さを誇る列車も走り、国際列車も頻繁に行き来していますので、時間のあるお年寄りや自動車を持っていない学生の帰省などには多く利用されます。
割引切符の種類が多いので、駅の窓口では長々と切符の相談をする人が列をつくり、また駅員も丁寧に調べて答えてくれます。割引切符の例を挙げると、同じ州の中で、特急券を必要としない列車であれば乗り放題で、5人で30ユーロ程度のものがあります(当日限り有効)。外国人だけが対象のお得なユーレイルパスもあります。
車内は体格の大きなドイツ人に合わせた座席なので、二等車でも日本人にはゆったり座れます。