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- ドイツのクリスマス
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ドイツで最も大切な歳時です。12月25日の4つ前の日曜日から待降節(アドヴェント)に入り、町にはクリスマス市が立ち、家庭ではアドヴェントカレンダーを飾り、クリスマスを待ちわびます。アドヴェントクランツというもみの木を輪にして4か所にろうそくを立て、毎週日曜日に火をつけて4番目のろうそくに灯がともるとクリスマスという飾りがあります。市には、ツリーを彩る飾り、シナモンのきいたシュトレンというクリスマスケーキやレープクーヘンというクッキーに似たお菓子などの店が並び、赤ワインを果物、シナモン、砂糖などで煮たグリューワインの香りが立ち込めています。もちろんクリスマスツリーのもみの木も大小さまざま売られています。クリスマスツリーはアルザス地方がドイツ領であった1597年、アルザスの田舎町テュルクハイムで生まれたといわれています。
ドイツの典型的なクリスマス料理は、リンゴやプラムなどを詰め込んだガチョウの丸焼き、ニシンの酢漬け、赤キャベツ、クネーデルというジャガイモからつくった団子などです。
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- ドイツのビールとワイン
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ドイツ人のビール好きは有名ですが、中国の青島ビールも第一次世界大戦以前にドイツ人がつくったもので、ピルスナービールはチェコのピルゼンでドイツ人が生んだビールです。ビールは修道院の僧たちが、断食期の栄養補給に「液体のパン」として醸造したため、バイエルンの州法ではアルコールではなく食品扱いです。1516年にバイエルン国王が発令した「麦芽、ホップ、水、酵母以外は何も加えてはいけない」という「ビール純粋令」は、今でも守られています。
また、ドイツワインは白ワインに定評があります。ドイツはブドウ栽培の北限にあたるので、川沿いの斜面になった丘陵地を利用して川の反射熱で育てています。生産地として有名なのは、ライン川沿いとモーゼル川沿いで、辛口ワインで有名なフランケン地方も生産が盛んです。またボトルで生産地が識別でき、茶色がラインワイン、薄い緑色がモーゼルワイン、巾着型はフランケンワインです。