ドイツのデザイン
家具や食器、自動車などでのドイツのデザインは、機能性に優れており、またその洗練されたデザインは、確かな技術に裏打ちされています。イタリアやフランスのような華やかさはありませんが、日常的に使っていて飽きのこないデザインといえます。その伝統は、工芸学校と美術学校が統合してできた「バウハウス」という学校に由来します。
バウハウスは、建築家ヴァルター・グロピウスを校長にむかえて1919年にワイマールに設立され、その後1925年にはデッサウに移転し、その革新的デザインと理念で急速に注目されるようになりました。「建築」を造形活動の最終点と位置づけるも、全ての造形物に通じ、そのデザインは、人々の生活と密接に結びつき、利便性と機能性とを統合することを常にテーマとしています。
この理念は今でもドイツデザインの根底に流れていて、高層集合住宅から椅子、机、鍋、文房具の一つひとつに至るまでデザインされています。