ローマ帝国の国境線(リメスとザールブルク)
ここはザールブルク城砦。フランクフルトの北西に位置し、ローマ時代の城砦が復元され、野外博物館のようになっています。
紀元1世紀にローマ帝国が現在のイングランドやドイツの地に進出し、防塞や長城を築きました。ゲルマン民族の侵入を防ぐため、ライン川の東沿いやドナウ川の北側にリメスと呼ばれる全長550kmにわたる長城を築きました。その代表的な城砦がここザールブルクの城砦です。幾度かの発掘調査を経て、第一次世界大戦前に復元が完成しました。城砦の中には物見櫓、住居、ローマ式風呂、パン焼き窯土などが復元されています。
イングランドの二つの長城とドイツのリメスをまとめて「ローマ帝国の国境線」としてユネスコ世界遺産に登録されており、多くの観光客が訪れ、リメス街道として親しまれています。