ロットヴァイルのファスネット
南西ドイツに広がる「黒い森」では、独特なカーニバルを見ることができます。ここロットヴァイルはカーニバルで有名な町です。この地域ではカーニバルのことをファスネット(Fasnet)と呼びます。
断食前の火曜日に道化に扮した町民が町を練り歩きます。ナロー(Narro)と呼ばれる木製の仮面をかぶり、カラフルな衣装をまといます。仮面は、ピエロのようにおどけたものだけでなく、恐怖や悲哀など様々な表情があります。棒の先についた毛で観衆を触ったり、帽子を奪ったりするいたずらをします。道化はお菓子の入った箱や袋を持ち、観衆にばらまきます。子どもたちには民謡を歌わせてから与えます。
この祭りは、ゲルマン民族の原始的な祭礼の名残りが、キリスト文化と融合したと考えられています。