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ワイマール

 ここワイマールが最も栄えた時期は、1800年前後、ザクセン=ワイマール=アイゼナハ公国時代です。神聖ローマ帝国の領邦の一つでしたが、ワイマールとアイゼナハが中心都市として公国となり、その後大公国になりました。大公妃アンナ・アマーリアが摂政をしいて国を治めると同時に、芸術や文学にも力を注ぎ、当時の文化人を多く招きました。哲学者ヘルダー(Johann Gottfried von Herder; 1744-1803)、音楽家バッハ(Johann Sebastian Bach; 1685-1750)、文学者ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe; 1749-1832)やシラー(Friedrich von Schiller; 1759-1805)が代表的です。特にゲーテは、公国の宰相として政治的な手腕も認められていました。文学者としてはシラーと刺激し合い、ドイツ古典主義を築きました。
 この時代ワイマールは地方の小都市にすぎませんでしたが、その時代の文化人が集まっていたことや、建造物や庭園の素晴らしさなどがヨーロッパの精神文化の中心であったことを物語っています。